簿記3級というと意味がないという話もありますが、そんなことはないです。
現にいろんな社会人向けの簿記講座が用意されていたりyoutubeでも勉強ノウハウも公開されるなど勉強しやすい環境が整っています。
簿記3級で参考にすべきyoutubeオススメ動画講義
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今回は簿記3級がなぜ意味がないといわれてしまうのか説明します。
この記事で意味がある資格だという事と資格の活かし方について確認してもらえればうれしいです。
もくじ
簿記3級は意味ないと言われている理由
日商簿記3級は意味ないという意見もあります。
どんな理由で意味ないと思われているのかは以下の通りです。
簿記3級は意味ないと思われている理由
- 取得者が比較的多く、簡単
- 実務に使うレベルとしては弱い
- 簿記3級の知識は仕事以外に活用できない
なぜこういうイメージがついてしまっているのか見ていきましょう。
取得者が比較的多く、簡単
簿記3級の取得者が比較的多いことが簡単だというイメージがついています。
実際の検定合格率は以下の通りとなります。
3級受験者データ(統一試験)
回 受験者数(申込者数) 実受験者数 合格者数 合格率 165(2023.11.19) 30,387名 25,727名 8,653名 33.6% 164(2023.6.11) 31,818名 26,757名 9,107名 34.0% 163(2023.2.26) 37,493名 31,556名 11,516名 36.5% 162(2022.11.20) 39,055名 32,422名 9,786名 30.2% 161(2022.6.12) 43,723名 36,654名 16,770名 45.8% 160(2022.2.27) 52,649名 44,218名 22,512名 50.9% 159(2021.11.21) 58,025名 49,095名 13,296名 27.1% 158(2021.6.13) 58,070名 49,313名 14,252名 28.9% 157(2021.2.28) 70,748名 59,747名 40,129名 67.2% 引用:日本商工会議所より
こちらは定期開催されるペーパー形式での統一試験です。
実際には2020年12月からCBT試験が導入され随時簿記3級は受けられるようになりました。こちらの合格率では平均して40%前後といわれています。
合格率を見ると3人に1人が合格する計算になり、簡単と思われがちです。
SNSでも簿記3級を1ヶ月で取得した。早い人だと1週間などいろいろな発信がありますが、実際には6割~7割の方が不合格となっており、決して難しい試験ではないです。
簿記3級13点足らず不合格でした、11月頃にもっと勉強して再受験したいと思います・・ #簿記3級
— なまのこ@R6宅建士受験生 (@namanoko38) July 26, 2022
今日の簿記3級試験、不合格でした。59点。
第1問はすべて取れましたが第2問と第3問で取れず。勉強不足。
引き続き勉強します。これからも頑張ります🍀— かばお|2024中小企業診断士受験生 (@kabao_studying) June 17, 2022
こういったことからも簿記3級については決して簡単な資格ではない事がわかります。
簿記3級だと実務としては弱い
経理職や事務職など簿記を実務として行う職種としては簿記3級は弱いと思われているようです。
理由としては簿記の基礎的な知識を学ぶ3級が実務の内容と結びつきが弱いと考えられている為です。例えば以下のような業務の内容は簿記3級の範囲からは除外されています。
簿記3級の試験範囲には入らない項目
- 外貨建会計(海外との取引がある場合の会計処理)
- 連結会計(大企業などのグループ企業が取り扱う会計処理)
- 退職給付会計(退職時の金額を計算する会計処理)
大企業向けの会計処理については簿記2級以上でないとなかなか実務とは結びつきにくいですが、中小規模の企業では簿記3級のレベルでも十分実務としての知識がわかるレベルです。
例えば以下のような処理は簿記3級でも勉強します。
簿記3級の試験範囲として勉強できる項目
- 商品の売買処理
- 給与計算処理
- 財務資料の作成
これ以外にも複数ありますが、簿記3級では基本的な商取引の会計処理の仕方や財務資料の作り方などをしっかり学ぶことができるので実務では役に立たないなんてことはないです。
簿記3級の知識を仕事以外に活用できない
経理や事務職にしか簿記3級は活用できないと思われていますがそうではありません。
簿記によって会計知識を勉強することによって以下のような職種にも役立てることができます。
経理職・事務職以外での簿記活用例
営業職:商品に対するもうけを把握し、値段交渉やプレゼンの際の会計的論拠を述べられる
販売職:棚卸などの商品管理の仕組みや店舗管理の際の売上管理などに役立てられる
上記のように会計知識をうまく活用すればそれぞれの職種で他の人よりも一歩前に出た行動や仕事ができるようになります。
簿記3級を取得するメリット
簿記3級には取得するメリットはたくさんあります。
どんなメリットがあるのかは以下の通りです。
簿記3級の取得メリット
- 会計知識が学べる
- 経理・事務職の仕事に向いているかどうかわかる
- 家計管理や資産運用など幅広い知識として活用できる
会計知識が学べる
簿記3級の勉強を通じて会計知識が学べます。
自分で簿記の関連書籍を買ってきて勉強すると、何が大切で基礎的な知識や応用的な知識などの区別もつかず結局中途半端な知識になってしまいます。
対して資格試験は、一定以上の知識のレベルを認める試験であり、それに関する参考書籍も効率よく勉強できる教材になっています。
ですので、資格に限らず会計知識を効率よく学べる手段でもあるんです。
経理・事務の仕事に向いているかどうかわかる
さきほども書いた通り簿記3級の勉強で会計知識を勉強できます。
会計知識を扱う仕事として経理や事務職があるので職種を検討している人は向いているかどうか簿記3級の勉強をすることで確かめることができます。
簿記の基礎となる仕訳の業務は特に経理では日常で使う事になるので、これを毎日できるかどうか簿記3級の勉強で判断することができます。
家計管理や資産運用など幅広い知識として活用できる
簿記の知識を使えば家計管理や資産運用など幅広い知識として活用ができます。
日々のお金のやり取りを記録する簿記は、家計管理においても家計簿をスムーズに作ることができるんです。
家計簿のハードルになるのは支出の分類です。簿記の知識である会計知識を使えば支出の項目わけを苦労なくすることができます。
また、最近注目されている資産運用でも会社の経営状況などがわかるので、株式投資などを検討している際にはこの企業がもうかっているのかどうかわかります。
会社の経営状況は株価にも大きく影響しているので簿記を知っているだけでも資産形成する上では大きな武器になります。
まとめ:簿記3級を取得してフル活用しよう
ここまでで簿記3級の資格や勉強することのメリットについて伝えさせて頂きました。
まとめると
簿記3級はメリット多数
簿記3級は実務で通用しない資格ではなく、基礎的知識がわかるようになる有用な資格
簿記3級は様々な職種で活かすことができる
簿記3級の勉強を通して効率的に会計知識を学ぶことができる
ここまで読んでいただきありがとうございました。