簿記

【簿記初学者】簿記2級からの独学スタートは可能かどうか?

悩む人
始めて簿記を勉強するけどキャリアアップを狙うなら簿記2級まで取得しておきたい。独学でいきなり簿記2級は取得可能なの?

 

こんな悩みにお答えします。

 

結論、簿記2級であれば独学での取得は可能です。ですが、次の内容についてしっかりと意識しながら勉強する必要があります。

 

ポイント

・明確な合格時期、勉強計画を立てた上で勉強を始める

・2級だけでなく3級の参考書も合わせて準備する

・理解できない部分があれば自分でネット検索等で解決することができる

 

 

これらの状況で勉強ができる人は正直、市販の参考書を購入して勉強すれば合格点にはたどりつくと思います。

 

じゃあ、そんなに難しい試験ではないの?

 

そういうわけではありません。最近では簿記2級の合格率に関してはかなり厳しい状況になっています。

 

今回は2・3級の試験概要から効率の良い勉強法についてご紹介します。

 

簿記1~3級の受講生の指導を5年ほど経験。現在でも1級商業簿記・会計学を担当しています。日商簿記1級・全経簿記上級を取得しています。

 

独学でも簿記2級は取ることができるのか

 

先ほどもお伝えしましたが独学での合格は決してできないわけではありません。ですが、独学での勉強では細かい部分まで網羅できず、勉強過程の中で必ず苦戦する場面も出てくるのも事実です。

 

それではまず、2・3級の試験概要から見ていきましょう。

 

2・3級の試験概要

それでは試験概要から見ていきましょう。

 

2・3級それぞれの知識レベルとしては以下の通りです。

 

【3級】

「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算 する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのものです。

~日本商工会議所 簿記3級試験科目より~

 

3級は以前は商店などの小規模な店舗をベースとしていましたが、現在は主に中小企業の規模をベースとした簿記の知識が問われます。

 

【2級】

「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算 する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのものです。
「工業簿記」は、企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能で、経営管理に必須の知識です。

~日本商工会議所 簿記2級試験科目より~

 

2級には商業簿記と工業簿記という科目が存在します。両科目がそれぞれ混ざった状態で出題がされていきますので、この2科目をバランスよく勉強することもポイントです。

 

会社の規模としても3級よりも大きな規模での出題という事で製造業などを扱う工業簿記などの知識も問われてきます。

 

以前は指定会場での全国一斉試験のみでしたが、最近ではネット試験での受験も可能になりました。詳しくはコチラの記事をチェックしてみてください。

>>簿記検定のネット試験が導入されて変わったこととは?

 

2級は独学でとれるかどうか?

 

2級の独学での勉強は長期戦になる可能性が高いです。どういった部分について気をつけながら勉強した方がいいのか見ていきましょう。

 

その①:2級教材に3級の仕訳事例や解説が載ってないことが多い

まず、参考書で勉強をしていくと考えると2級の参考書には2級の範囲で新しく登場する項目しか解説が載っていないことが多いです。

 

ですので、2級からスタートする簿記初学者においては2級の参考書一式を買うだけでは不十分だといえます。

 

仮に独学で行うとするのならば、2級参考書一式+3級のテキストは購入するようにしてください。

 

 

その②:計画管理がしっかりできないと長期戦になる可能性がある。

ネット試験で随時試験が受けられるといった環境になり、いつでも受けられるという油断が勉強計画を遅らせる可能性があります。

 

社会人の資格勉強は本当に大変です。仕事で疲れている中、帰ってから勉強するという事は自宅での勉強環境やしっかりとした目的意識がなければ続けることも難しいです。

 

そのような状況の中で大切なのは、いつまでに受験をするのかしっかりと定めて、そこから逆算して勉強を進める必要があります。

 

その③:自分がどの程度理解しているのか、定期的に確認する必要がある

勉強計画を立てても、自分がどの程度理解しているかを確認しなければ合格できる力があるかどうかわかりません。

 

スケジュールを調整することを考えても、自分で自分の理解度をチェックする必要があります。

 

チェック方法としては簿記の過去問を使ってどの程度点数が取れるかどうかを確認してください。また、チェックする際の目安として合格点の取り方にも注意してください。

 

【理想的な合格点の取り方】

商業簿記(各20点満点) 計60点工業簿記(各20点満点) 計40点合 計
第1問第2問第3問第4問第5問
161014202080

 

各試験内容について

第1問(仕訳問題):5問構成なので、5問中4問の16点は取っておきたいです。

第2問(個別問題):どういう単元がでるかわからない所ですが、10点は取っておきたいです。

第3問(総合問題):7割の正答率は取っておきたいところです。

第4問・第5問:工業簿記に関しては満点を狙っていく気持ちで勉強してください。

 

簿記の合格点は7割(70点)合格となります。上記の点数はあくまでベースとなりますが、ここから本番は点数が落ちることを想定して80点の点数目標にさせて頂いております。

 

簿記2級からでも合格できる効率の良い勉強法とは?

 

簿記2級を独学で行う方法について説明をしてきましたが、やはり社会人になって独学で勉強を進めるのは相当ハードルが高い内容となります。

 

それでは効率の良い勉強法とは何でしょうか。最短ルートとしては、通信講座などの体系的な勉強でマスターする方が確実です。

 

2級の通信講座をうけつつ3級の市販のテキストなどを使ってわからない所を補填する方が、自身で計画を作成するよりもグッと効率的です。

 

ですが、気になるのはコスパですよね。市販の教科書ですと教材代だけで済む部分を通信講座だとどれくらいかかるのか。

 

詳しい内容については以下の記事をチェックしてみてください。

>>【簿記検定】スキマ時間で勉強時間を確保!オススメの勉強法とは?

 

 

まとめ

 

今回は独学で2級から取得できるかという内容を紹介しました。

 

結論として

 

ポイント

・独学の場合には2級教材だけではなく、3級テキストも購入する必要がある

・勉強計画を自分で作成していく為、明確な目標設定をしないと続かない

・計画性に自信がない場合は通信講座で効率の良い学習をした方が良い

 

ある程度独学での勉強が可能ですが、社会人になってからの時間は特に貴重です。効率の良い勉強法を考えるなら自己投資という意味で通信講座などの効率の良い勉強を取った方が近道な部分があります。

 

ぜひ、自分なりの勉強法で合格をつかみ取ってください。

 

今回は以上です。

 

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